asagao’s blog

日記と雑記、読書メモは個人的感想でネタバレ含みます。

モンテクリスト伯 読書メモ

モンテ・クリスト伯 読書メモ70

お知らせ 記事数も増えてきたので、読書記事を独立させました。 モンテ・クリスト伯 読書メモは途中ですが、80から下記ブログに移転します。urayomi.hateblo.jp

モンテ・クリスト伯 読書メモ79

暁の白薔薇。 翌朝、動かぬ人となったヴァランティーヌ。ベットから滑り落ちた彫像のような白い腕。邸に女性の悲鳴が響き渡る。 人を呼ぶ声に、医師と父親が顔色を変える。 慌ただしい人々の動き、そして動揺。娘を失ったヴィルフォールの狂気にも似た悲しみ…

モンテ・クリスト伯 読書メモ78

父として。 伯爵が去った後も、ヴァランティーヌは自分を殺害しようとする人間がいる事を信じることが出来ない。しかし、それが事実で実行されたとしたら。「マクシミリアンに2度と会えなくなる」、そう思い至って初めてヴァランティーヌは恐怖を感じる。人…

モンテ・クリスト伯 読書メモ77

深夜の訪問者 生死の境をさまようヴァランティーヌ。 虚ろな瞳に映る亡霊たち。一方、マクシミリアンの本心を聞き、ヴァランティーヌを救わんと一睡もせずに棚の影から見守る伯爵。 その伯爵が、遂にヴァランティーヌの前に姿を現した。夢を見ているのかと疑…

モンテ・クリスト伯にはやはりモデルがいた。

モンテ・クリスト伯の時に生々しいほどのリアリティー。 細かな心理描写。時代とはかけ離れた現代的価値観。 有色人種に対する敬意。その価値観がデュマの父親の人生に凝縮されていた!この精神的躍動感をどう表現しよう。これこそ読書の醍醐味。hon-bako.co…

モンテ・クリスト伯 読書メモ76

不倫の愛 騒ぎの後、ダングラール夫人は不倫相手のドブレーの元へ。 しかし、ドブレーからは居留守をつかわれ、無理やり中へ入るも待ちぼうけとなってしまう。しかたなく帰宅し、ヴィルフォール訪問のため再び外出。 この結婚を阻む騒動をもみ消し、娘が結婚…

モンテ・クリスト伯 読書メモ75

逃亡者。 身の危険をいち早く察知したアンドレアは、ダイヤを盗み逃亡していた。「パリを離れよう。」アンドレアの選んだ道は、奇しくもユージェニーとダルミイー嬢が進む道。国境を目指すが故に、同じ道、同じ宿を選ぶことになってしまった。この結末は、ユ…

モンテ・クリスト伯 読書メモ74

レオン・ダルミイー 驚愕の事実に一挙に空となるダングラール邸。警部への陳述のため、ダングラールは事務室へ。夫人は化粧室でおびえている。ユージェニーは、ダルミイー嬢と自室で淡々と語り合う。「男っていうものは、誰も彼もが恥知らずよ。」※1アルベ…

モンテ・クリスト伯 読書メモ73

契約書。 結婚の契約書への署名が行われる夜。 パリ社交界の華々しい人々が、ダングラール邸へと集まった。壁面の金細工に反射する燭台の明かり。 笑いさざめく人々で満ちた広間。目前の巨万の富に、気も狂わんばかりのアンドレア。 破産から逃れようと一縷…

モンテ・クリスト伯 読書メモ72

父と娘。 時間を巻き戻し、ダングラール邸。突然の娘の呼び出しに、憮然として客間で待つダングラール。ダングラールにとって破産を逃れる唯一の術が、娘の結婚だった。しかし、ユージェニーは結婚しないと断言する。自分の美しさ、才能、財産を鼻にかけ父を…

モンテ・クリスト伯 読書メモ71

光の天使と闇の天使 ヴィルフォール家に相次ぐ不審な死。 遂に死神はヴァランティーヌに狙いを定めた。マクシミリアンは一縷の望みをかけて、モンテ・クリスト伯を訪ねる。突如倒れたヴァランティーヌ。 救いを求めるマクシミリアン。しかし、伯爵は全く意に…

モンテ・クリスト伯 読書メモ70

明暗。 伯爵の無事を知り、喜びに顔を輝かせるエデ。 静かな胸の高鳴りを感じる伯爵。 見つめ合う二人の元に、モルセール伯爵の到着を告げる声が響く。平静を装い客間へ通すように答えながら、伯爵は死者から生者として蘇生した幸福を噛みしめる。「おお!神…

モンテ・クリスト伯 読書メモ69

マルセイユの庭。 真実を知ったアルベールが父を捨て家を出ることを察した伯爵は、当座の資金を用意する。しかし、アルベールの性格から受取ることはないだろうと考えた伯爵は手紙をベルツッチオに託し、その決断をメルセデスに委ねる。手紙に綴られた過去。…

モンテ・クリスト伯 読書メモ68

悔恨。 我に返った伯爵は、深い悔恨の淵に臨む。 そそりたつ自尊心。 打ち砕かれた復讐。「生」の目的であった計画の未達成。 更には不名誉な結末を迎える事に恐ろしさを覚える。伯爵は自問自答する。 このままこの現実を受け止め、アルベールの前で動かぬ的…

モンテ・クリスト伯 読書メモ67

メルセデスの哀願 個人的に1番嫌いな場面だ。身勝手な女の、愚かな弁明。言葉の端々に現れる自己中心的な言葉。過去の事実を突きつけられても、アルベールの命乞いをやめることはない。美しい母親の愛情とは少し違う。餓死した父親、人生の全てを奪われたダ…

モンテ・クリスト伯 読書メモ66´ ドS伯爵

66´逐一ネタバレです。 久々にモンテ・クリスト伯 読書メモ´(ダッシュバージョン)です。↓問題のこのシーン。 アルベールの決闘を平然と受けるモンテ・クリスト伯。ドSですよね。ドS伯爵ですよね。もはや、アルベールが可哀想なくらいです。この辺の描写は…

モンテ・クリスト伯 読書メモ66ネタバレ有。

青銅の心。 ついにモンテ・クリスト伯の真意に気づいたアルベール。オペラ座観劇の場で、モンテ・クリスト伯へ決闘を申し込む。伯爵は狂気のアルベールに細心の心構えで臨みながらも、表には全くそれを出さない。まさに「青銅の心と、大理石の顔」※1を持つ男…

モンテ・クリスト伯 読書メモ65 ネタばれ注意。ストーリーをたどりながらの感想です。

弾劾 この章は一際 鮮烈な印象を残す章だ。 エデの激しい怒りが炸裂する。 そこには弱々しい女性の姿は無い。 強く、そして美しい。 対するモルセールは成り上がり者。 体面を保つための高慢な態度が、同僚たちの反感を買う。 新聞に掲載されたこの事件は誰…

モンテ・クリスト伯 読書メモ64

海へ。 (あらすじを含む感想です。) 父親の過去を知ったアルベール。 モンテ・クリスト伯は浮かない様子の彼を旅へと誘う。 いつも通りの常識を超えた伯爵との旅、アルベールは疲れ果てるほど楽しむ。 この章は伯爵の身振りやかすかな心情が細かな描写で綴…

モンテ・クリスト伯 読書メモ63

真実を知る。 はるばるジャニナへと旅立ち、アルベールの父フェルナンの過去を確認したボーシャン。プライドが高く正義感に燃えるアルベールは、父の無実を信じきっており、早く話せとボーシャンを急き立てる。この時のボーシャンの一言が良い。 アルベール…

モンテ・クリスト伯 読書メモ62

咆哮。 盗みに入ったカドルッスとブゾーニ司祭に扮した伯爵の会話は面白い。 カドルッスの狡猾で卑怯な性格を表す言葉の数々。 会話の中で伯爵が一人であることを聞くと、一歩踏み出す様子はゾッとする。会話の間一歩、一歩と近づき、説得出来ないと判断した…

モンテ・クリスト伯 読書メモ61 基本ネタバレ含みます。

カドルッス。裁きの時。 カドルッスがアンドレア(べネデット)と密談するシーンから始まる一連の事件は、今までと趣が変わる。この事件はモンテ・クリスト伯も予想外だった為、一瞬面食らう様子が面白い。超越的な存在感の伯爵が、親近感を持って感じられる…

モンテ・クリスト伯 読書メモ60

犯人は。 (読書メモはネタバレ含みます。) 医師がヴィルフォールに告げた犯人の名はヴァランティーヌ。さて、順調に思えたマクシミリアンとヴァランティーヌの身の上に、またもや暗雲が立ち込める。モンテ・クリスト伯はこの事に気づいているのか?不測の事…

モンテ・クリスト伯 読書メモ59

毒殺。 ヴィルフォール邸。 マクシミリアンとヴァランティーヌ、そしてノワルティエ老人が、今後についてを取り決める場面。 未来に希望を見いだしたマクシミリアンと、喜びと不安に目を伏せるヴァランティーヌ。ヴァランティーヌは 「仕合わせであるとき、…

モンテ・クリスト伯 読書メモ58

中傷。 新聞にモルセール伯爵の中傷記事を見つけたアルベール。今すぐ取消を!父親の無実を信じて疑わないアルベールが、滑稽な程猪突猛進する。 モンテ・クリスト伯の忠告も、ボーシャンの説明も全く耳に入らない。 まるで駄々をこねる子供の様に「取消をし…

モンテ・クリスト伯 読書メモ57

昔語り。 エデが白く細い指先で触れる、日本製の茶碗。 この物語に「日本」という単語が出てくることは嬉しい。 東洋的な物、異国の風情の一つとして日本の陶器が取り上げられたのは興味深い。 更に、エデはそれをとても気に入っているという描写が入る。 デ…

モンテ・クリスト伯 読書メモ56

エデ 憤懣やるかたないアルベールを引き連れて、伯爵は邸に戻る。全ては予定通り。かすかに聞こえてくるグズラの音色。(様々な物語に麗しい女性が登場するが、私はこのエデほど魅力的な女性はいないと思っている。)伯爵は不思議がるアルベールに、コンスタン…

モンテ・クリスト伯 読書メモ55

アンドレアとユージェニー。 ダングラール邸を訪問したモンテ・クリスト伯。伯爵の策略で更に財産を失ったダングラールは、その損失を全く顔色に出すことは無い。しかし、その様子を見て伯爵は確かな打撃を与えたことを確信する。「よし!」と伯爵は思った。…

モンテ・クリスト伯 読書メモ54'

葬儀の後。 絶望を体現したかのような、全身不随の老人ノワルティエ。彼の命令により部屋へと導かれたフランツ、ヴァランティーヌ、ヴィルフォール。この章は、心震える。 まばたきのみで肯定否定を使い分け、辞書の力をかりて会話する動けぬ老人。その老人…

モンテ・クリスト伯 読書メモ54

恋人達。 マクシミリアンとヴァランティーヌ。いよいよフランツとの婚約が避けられない状況となり、ヴァランティーヌはマクシミリアンにその悲しみを訴える。このときのマクシミリアンの説得。 「重大な、生きるか、死ぬかの場合です。役にもたたない悲しみ…

モンテ・クリスト伯 読書メモ53

人間に対する侮蔑、人間に対する崇拝。 モルセール氏の舞踏会。キラキラと輝くような恋に身を任せているマクシミリアンとヴァランティーヌ。過去の罪を引きずりながら戦々恐々として集うヴィルフォールとタングラール夫人。純粋に期待に胸踊らすアルベール。…

モンテ・クリスト伯 読書メモ52

疑惑。 さて、いてもたってもいられなくなったヴィルフォール。モンテ・クリスト伯の正体とその目的を探り始める。それもすでに計算済みのモンテ・クリスト伯。二人の人物に変装し、それぞれ証言する。 この周到な準備によって、再びヴィルフォールは安堵す…

モンテ・クリスト伯 読書メモ51

アルベールの自尊心。 モンテ・クリスト伯の元で、結婚を嘆くアルベール。 彼は、どれほど婚約者が自分に相応しくないか、その結婚がどれほど不幸な事であるかを述べる。聞きながら、モンテ・クリスト伯が口の内で呟く。「世間人だな。」※1何よりも世間体を…

モンテ・クリスト伯 読書メモ50

ヴィルフォールの戦慄 死んだはずの子供が生きている。 ヴィルフォールとダングラール夫人の密会。不倫の末に出来た子供は死産と信じていた夫人。 ヴィルフォールによって子供が生きていると知らされ、彼女は狂喜する。 しかし、ヴィルフォール自身は身の破…

モンテ・クリスト伯 読書メモ49

ダングラールの損害。モンテ・クリスト伯はチェスのコマのように一人一人を動かし、宿敵の莫大な財産の流れを操作する。そして、遂にダングラールにとって最も大切な物を奪い始めた。彼の醜い身を飾る財産。モンテ・クリスト伯によって仕組まれた取引と、た…

モンテ・クリスト伯 読書メモ48

「オートィユ」さて、四巻のクライマックス。 オートィユでの再会。ベルツッチオが、部屋に集まった訪問者の人数を確認する場面。 傍らで囁くモンテ・クリスト伯。 さあ、何人いるか見てみるがいいと。ベルツッチオの驚き。 一人一人確認する度に狼狽する。 …

モンテ・クリスト伯 読書メモ47

「伯爵に褒められるベルツッチオ」すっかり姿を変えたオートィユの邸。伯爵の命令通りどころか、それ以上に整えたベルツッチオの不安と期待。それに対して伯爵は「よし!」の一言を与えるだけ。しかし、その一言にベルツッチオは満足する。隅々にまで張り巡…

モンテ・クリスト伯 読書メモ46

小さな庭園にて。伯爵は、信号手の心を葡萄の葉を摘むだけてとらえてしまった。彼は信号手である前に、園芸家だったから。自分のこよなく愛するものに、理解を示す人を人は拒めない。こんな些細な描写でも、奥が深い。さらに、モンテ・クリスト伯が実に日を…

モンテ・クリスト伯 読書メモ45

モンレリーの塔。信号機と呼ばれる塔を訪れたモンテ・クリスト伯爵。なぜか、この場面は記憶に残っている。 丁寧に手入れされた庭。 園芸に囚われたと言ってもいい執着を見せる信号手。 デュマが言う。 「人は誰しも、心の底まで食いつくさずにはおかない道…

モンテ・クリスト伯 読書メモ44

ノワルティエ。ヴァランティーヌの唯一の保護者。 ヴィルフォールの父。絶体絶命のヴァランティーヌを救うべく、ノワルティエが決断する。中風で動かない体。動かす事が出来るのは、目だけ。視線と瞬きだけで、ノワルティエは公証人を呼べと命令する。 毅然…

モンテ・クリスト伯 読書メモ43

ヴァランティーヌとマクシミリアン。純愛。そして、モンテ・クリスト伯爵に守られている事になんとなく気づき始めたマクシミリアンのセリフが面白い。名馬を手に入れた話。まるで父親のような優しさで、マクシミリアンを見守るモンテ・クリスト伯爵の様子を…

モンテ・クリスト伯 読書メモ42

アンドレア・カバルカンティ 美しい青年だが、「悪の天使」と例えるモンテ・クリスト伯。思惑通りに行動するであろうこの青年を満足そうに眺める。父役のカバルカンティと二人きりの部屋で交わされる会話を、ある仕掛けですべて聞き取る伯爵。卑しい取引の後…

モンテ・クリスト伯 読書メモ41

カヴァルカンティ。モンテ・クリスト伯がヴィルフォール達にしかける罠。 その駒となるカヴァルカンティの父親役と息子役になる二人の人物。まずは、カヴァルカンティの父親役の男の訪問。空々しい嘘を並べながら、相づちをうち、話を合わせ、涙を流して見せ…

モンテ・クリスト伯 読書メモ40

アルベールとドブレーの訪問。モンテ・クリスト伯は、ドブレーが何故来たのかを察している。 ダングラール婦人の好奇心によって、その目のかわりに送り込まれたドブレー。会話の中で、ドブレーが愛人であることにも気づく。 どのような立場で、何のために来…

モンテ・クリスト伯 読書メモ39

オペラ座にて。 華々しいオペラ座の描写。デュマの描き方は、非常に人間臭い。舞台などそっちのけで、雑談に花を咲かせる貴族たち。見栄の張り合い。舞台よりも、客席に現れた若く美しいたった一人の女性(エデ)に皆の視線が集中する様子。身につけたダイヤに…

モンテ・クリスト伯 読書メモ38

「子供を出してから、扉を閉めるかな。」※1モンテ・クリスト伯爵が呟く。この呟きは、ダングラールを「醜い」と呟いた時と同様の面白さがある。まるで、あらゆる出来事を映画でも見ているような客観的かつ俯瞰したもの言い。登場人物たちを手のひらに転がす…

モンテ・クリスト伯 読書メモ37

マクシミリアンとヴァランティーヌクローバーが茂る畑を買い取り、その畑に隣接するヴァランティーヌの庭へと通う、恋するマクシミリアン。本当の恋をした男と言うものは、これほど一途になるものだろうか。 誠実で勇敢なマクシミリアンだからだろうか。 二…

モンテ・クリスト伯 読書メモ36

モレル家の人々。モンテ・クリスト伯の喜び。復讐に捧げた日々の中で、モレル家の人々と過ごす時間は麗しい。何年経とうともその恩を忘れず、何とかして「船乗りシンドバッド」を探しだしたいと語るモレル家の人々。それを、そっと慰めるモンテ・クリスト伯…

モンテ・クリスト伯 読書メモ35

王女エデ。 ヴィルフォールの毒素を振り払い、エデの元へ。ささくれだったモンテ・クリスト伯の心を癒すエデ。 銀とロイヤルブルーの似合う女性だ。 気品があり、優しく美しい。しかし、弱々しい女性ではない。 自分の意思を持つ、聡明で情熱的な女性。 生い…

モンテ・クリスト伯 読書メモ34

ヴィルフォールとモンテ・クリスト伯。 穏やかな言葉遣いとは裏腹に、 火花を散らす男の舌戦。この場面はかなり面白い。モンテ・クリスト伯の宣戦布告は、かなり直接的だ。ヴィルフォールは内心仰天しながらも、虚勢をはる。まず最初に、妻と子供の命を救わ…