asagao’s blog

日記と雑記、読書メモは個人的感想でネタバレ含みます。

モンテクリスト伯 読書メモ

モンテ・クリスト伯 読書メモ33

エロイーズとエドゥワール。 さて、ようやくヴィルフォールの現在の妻、エロイーズが登場。そして、ヴィルフォールの息子、幼いエドゥワールも。 この、エドゥワールがまた憎たらしく描かれている。ブロンドのベネデットと黒髪のエドゥワール。 どちらも父親…

モンテ・クリスト伯 読書メモ32

ダングラールの訪問。このシーンは初めて読んだ時、何故か頭に焼き付いて離れなかった。 銀行家のダングラールは、無制限貸出をモンテ・クリスト伯にするようにという手紙を受け取り、慌ててモンテ・クリスト伯の邸へとやって来た。モンテ・クリスト伯爵とは…

モンテ・クリスト伯 読書メモ31

埋められたベネデット。ベルツッチオの昔語り。次々と明らかになるヴィルフォールの過去と、不思議な繋がりをみせるカドルッス。ヴィルフォールの子供であるベネデットも、宿屋のカドルッスも、血なまぐさい事件と共に姿を隠したことが語られる。 とにかく凄…

モンテ・クリスト伯 読書メモ30

メルセデスとの再会からオートィユ。 モンテ・クリスト伯とメルセデス、フェルナンがここに来てようやく再会。 年齢を40歳でありながら35歳程度に装った理由が、メルセデスに気づかれない為という事がここにきて分かる。 一瞬で気づいたメルセデスも年齢…

モンテ・クリスト伯 読書メモ29

来訪。 10時半。約束のまさにその時間、モンテ・クリスト伯の訪問を告げる声が響く。 時間に正確なのは偉人の常。この時のモンテ・クリスト伯は「35才くらい」という描写が入るので、若々しく見える、見せる意図がデュマにはあるようだ。アルベールは、友…

モンテ・クリスト伯 読書メモ28

アルベールの午餐。モンテ・クリスト伯との約束を果たすため、紹介の場を設け人々を招待したアルベール。 そこへ偶然マクシミリアン・モレルの姿が。その理由がすごい。ダンテスに命を救われた同じ日に、自分も人を助けようと誓いを立てた。そしてシャトー・…

モンテ・クリスト伯 読書メモ27

アルベールの楽観主義。 誘拐されたにもかかわらず、ぐっすりと眠りこけるアルベール。モンテ・クリスト伯は、それを見て思わず微笑する。その意味は何だったのか。メルセデスの息子らしいと思ったのか。むしろ、みじめに震えおののいていたらモンテ・クリス…

モンテ・クリスト伯 読書メモ26

謝肉祭。場面は一転、華やかな謝肉祭へと移り変わる。相変わらずアルベールは女の子に夢中。 ようやく手応えを掴むも、実は盗賊の罠。(多分モンテ・クリスト伯の罠) しかも、最終的にベッポという15才の少年を女性と間違えあっけなく誘拐されてしまう。とこ…

モンテ・クリスト伯 読書メモ25

モンテ・クリスト伯〈3〉 (岩波文庫)作者: アレクサンドルデュマ,Alexandre Dumas,山内義雄出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 1956/03/05メディア: 文庫購入: 5人 クリック: 12回この商品を含むブログ (21件) を見る 残虐この上ない刑罰。断頭台での死刑執行…

モンテ・クリスト伯 読書メモ24

2巻後半は、勇猛果敢なフランツ視点。アルベールはありきたりな貴族のご子息。確かに苦労を知らない人の話には、深みも哲学も信念もない。魅力が無い。 その最たるものとして、アルベール登場。贅沢と自由を満喫し育ったアルベールは、物事を見たままに受け…

モンテ・クリスト伯 読書メモ23´

34歳で出獄したダンテス。モレル氏の窮地を救ったあと、物語は9年経過します。 随分思いきった年数が経過しているんですよね。 普通に考えたらまず自由を満喫しようかと、そうなりますかね。 巨万の富もあることだし。 計画を練りながら下準備を進めて9年。…

モンテ・クリスト伯 読書メモ23

ダングラールの拒絶。 悪人は恩に報いる事はない。 それこそ、悪人の証と言わぬばかりに。 恩を知らず、恥を知らない。 己の醜さを知らない。 悪人の醜さは夜の闇でなければ隠せない。 かつて、ある文豪はそう書き綴った。容姿の美醜よりも、ことさら嫌悪感…

モンテ・クリスト伯 読書メモ22

モレル氏の部屋に、悲しみの訪れ。騒がしい人々の足音と共に、恐れていた知らせが届く。船が沈んだ知らせだ。しかし、モレル氏は神に感謝する。 乗組員は全員無事だった。「ありがたい!損害はわたし一人ですんだのだ。」※1破産を確定させる知らせに対して、…

モンテ・クリスト伯 読書メモ21´

ダンテスはドSですよね。 牢獄であれだけ耐えたから、ドMなのかと思いきやモレル氏に返済を迫るダンテスはドSです。トムスン・アンド・フレンチ商会のおどしっぷり。 あそこまで追い詰めなくても。しかも、そのあともっとビックリさせる予定なのに、ホントに…

モンテ・クリスト伯 読書メモ21

イタリアなまりの司祭。白いベストを着たイギリス紳士。ダンテスの変装が面白い、興味深い。 私の頭のなかには、はっきりと彼の顔に差す窓からの日差しまで見える。そのくらい文に力がある。 山内義雄訳は至高だ。そんなダンテスの変装を見破る者は誰一人い…

モンテ・クリスト伯 読書メモ20

「飢え死!」※1父親の死の原因は、餓死。 その事実を突きつけられ、ダンテスは思わず叫ぶ。誇り高い父親のことだ、当然まわりの人々の情けを受け、迷惑をかけ生き延びようとはしないだろう。 ダンテスも一度は踏み込みかけた餓死を、父親は自ら選び受け入れ…

モンテ・クリスト伯 読書メモ19

デュマの文章の特徴は、淡々と続く事実の描写。これがまた心地よい。例えば、モンテ・クリスト島の探検の場面。ダンテスが全身に受ける風、あたりを満たしている熱気、木々のざわめき。余計な飾りの無い、率直でありながら伝えるべき要所をとらえた言葉。あ…

モンテ・クリスト伯 読書メモ18

「ダンテス君、だらけてはだめだぞ、逃げようとするとき、力がしっかり鍛えられていないと、あなたは溺れてしまうからな。」※1 荒海の中で、ファリア司祭の言葉が響く。 無為な牢獄の時間。 人生においての不遇の時代。 そんな時こそ、だらけてはダメだ。 暇…

モンテ・クリスト伯 読書メモ 18´(番外)

ダンテススパダこの単語に見覚えがあるなぁと思ったら、Devil May Cry5 の ダンテとスパーダでした。DmC Devil May Cry (ディーエムシー デビル メイ クライ)出版社/メーカー: カプコン発売日: 2013/01/17メディア: Video Game購入: 3人 クリック: 66回この…

モンテ・クリスト伯 読書メモ17

風と墓場。モンテ・クリスト伯〈2〉 (岩波文庫)作者: アレクサンドルデュマ,Alexandre Dumas,山内義雄出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 1956/02/25メディア: 文庫購入: 6人 クリック: 16回この商品を含むブログ (36件) を見る運命はダンテスからファリア司…

モンテ・クリスト伯 読書メモ16(ネタバレあります)

幸福がその訪れを知らせる。心の扉を叩く音。 しかし、不幸に馴れたものは、その音に怯える。 信じることができず、考えられる最悪の事態を想定し、その扉を開けることを躊躇ってしまう。 どんなに不幸に馴れていても、信じなければならないときがある。それ…

モンテ・クリスト伯 読書メモ15

真実を知り激しい驚きと共に、恐ろしい決意をしたダンテス。復讐は胸の奥底に秘めファリア司祭に教えをこう。 2年あれば全てを教える事が出来るというファリア司祭。紙もペンもない場所で学ぶ。明かりは肉のわずかな脂身で作った灯火。 インクは葡萄酒に暖…

モンテ・クリスト伯 読書メモ14

さて、遂にダンテスはファリア司祭と出会う。そして、彼は覚醒する。ファリア司祭の叡智によって、まさに目覚める。ダンテスは、石に囲まれた牢獄の中では何も出来ないと思っていた。そして、死まで考えた。しかし、一方で強靭な精神力を持ったファリア司祭…

モンテ・クリスト伯 読書メモ13 (ネタバレ含みます。)

牢獄とは。変化の無い檻。 会話の無い孤独。ダンテスは、君? それとも私?ダンテスの苦しみは架空のものではなく、 誰もが陥るかもしれない地獄。人間にとって変化の無い生活は地獄だ。 逆に、変化し続けることができれば、それは歓びとなる。 中々人は、そ…

モンテ・クリスト伯 読書メモ12

ファリア司祭。 老いたる知者。 知性の閃き。獄丁は彼を、「きちがい」だと嘲る。いくぶん人の良さそうな検察官は、視察の際その話を鵜呑みにし、ファリア司祭を見て確かに「きちがい」だと思い込む。 先入観とは恐ろしいものだ。 他者の評価を下げる先入観…

モンテ・クリスト伯 読書メモ11

モレル氏の嘆願。ナポレオンの百日政治。 エルバ島を脱出したナポレオンによる、僅かな期間の支配。この情況の変化を逃さず、モレル氏はダンテスの為に嘆願を繰り返す。 敬われる立場の雇い主が、いわば雇い人の為に恥を忍んで頭を下げる。 この時代に、モレ…

モンテ・クリスト伯 読書メモ10

ダンテスを牢獄へ放り込み、馬車でパリを目指すヴィルフォール。目的は自分と父親の保身、そして、この危機を好機として、国王の信頼を得るため。国王との会話。ナポレオン上陸の報告があり、ヴィルフォールの発言に千金の重みが加わる。国王からの絶賛。 危…

モンテ・クリスト伯 読書メモ9

ヴィルフォール。 良心の呵責。「それは、時をおいて人の心を打ち叩き、昔の行為を思い出させては責めさいなみ、骨に徹するような痛みをだんだん深くへ喰いこませて、遂には死にまで到らせる」※1暫し、自身の良心の呵責に苦悶するヴィルフォール。この時ルネ…

モンテ・クリスト伯 読書メモ8

さて、ついにシャトー・ディフへ。海岸から小舟へ、そして、夜の海。船上で、ついに投獄されることを知ったダンテスが見上げるシャトー・ディフ。このあたりの描写は、その情景をまざまざと脳内に描いてくれる。震え上がるような恐怖。闇に浮かぶ岸壁、そそ…

モンテ・クリスト伯 読書メモ7

ダンテスの尋問。 前半穏やかに全てが良い結果となるのではないのかと錯覚するほどに、順調に尋問が進む。 ヴィルフォールさえ、優しく有能な検事に見えるほどだ。 ダンテスの申し立ては実に清々しい。 生まれ持った正直さ、和やかな顔。 「いますべての人に…

モンテ・クリスト伯 (ネタバレ含みます。)読書メモ6

後にヴィルフォールの妻になるルネ。心優しい美しい人。ルネはダンテスを裁くために検事として出ていくヴィルフォールに、ただ一人命乞いをする。「寛大にしてあげてちょうだい。今日はわたしたちの許婚式の日なんですもの。」(アレクサンドル・デュマ作、山…

モンテ・クリスト伯 読書メモ5

引き続き、ダンテスを逮捕する為に来た警察官についての記述。 「警察官、それはもはや人間ではないのだ。冷たい、耳もきこえず口もきかない法律の土偶にほかならないから」(アレクサンドル・デュマ作、山内義雄訳、モンテ・クリスト伯一) これは、権力の…

モンテ・クリスト伯 読書メモ4

今日は少し話は戻り、ダングラールが偽の告訴状を書く横でカドルッスが言う言葉。「剣やピストルなんかより、一本のペン、一つのインキ、一枚の紙のほうが、よっぽど恐ろしいとおれはいつも思っていた。」(アレクサンドル・デュマ作、山内義雄訳、モンテ・ク…

モンテ・クリスト伯 読書メモ3

「さあ、さあ、希望をもつんだ!」 自分でもなんの意味ともわからずに、ダンテスの父がそう言った。(アレクサンドル・デュマ作山内義雄訳「モンテ・クリスト伯一」岩波書店) この「希望」という言葉! この言葉を、第1巻でダンテスの父が発している。 「自…

モンテ・クリスト伯 読書メモ2

メルセデスについて。前半のヒロイン的立場にありながら、その描写はヒロインとしての扱いではない。著者デュマの視線の厳しさを、メルセデスに対して感じるのは私だけだろうか? しかし、その少し突き放したような描写によって、的確にメルセデスという女性…

モンテ・クリスト伯 読書メモ

やっぱり、読み始めると止まらない。 「モンテ・クリスト伯」1巻既に読了していますので、もう1巻から、その伏線が分かって倍楽しいです。ダングラール、カドルッス、フェルナンの描写。メルセデスの性格、身振り、セリフの端々に未来を予見する言葉。モン…