asagao’s blog

日記と雑記、読書メモは個人的感想でネタバレ含みます。

モンテ・クリスト伯 読書メモ35

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王女エデ。


ヴィルフォールの毒素を振り払い、エデの元へ。

ささくれだったモンテ・クリスト伯の心を癒すエデ。


銀とロイヤルブルーの似合う女性だ。
気品があり、優しく美しい。

しかし、弱々しい女性ではない。
自分の意思を持つ、聡明で情熱的な女性。


生い立ちもドラマチックだ。

王家の血筋でありながら、部下の裏切りにより奴隷となる。

母とも死に別れたところを、モンテ・クリスト伯に救われ、共にパリへ。

モンテ・クリスト伯にとって、エデは復讐の鍵となる存在だ。

エデとモンテ・クリスト伯の出逢いと、パリへ至るまでだけでも一つの物語が出来ると、そんな風に思えるほど二人は魅力的だ。

エデは恩人であり、育ての親でもあるモンテ・クリスト伯を敬愛している。彼女にとって必要不可欠な存在。エデとって世界そのもの。
しかし、モンテ・クリスト伯はエデの愛情を理解できていない。

木から花が離れて行くように、いつかエデも離れて行くだろうと覚悟を決めている。
むしろ、その方がエデの為だと言って聞かせるのだが、エデは決して離れはしない、離れて生きてはいけないと答える。

しかし、モンテ・クリスト伯はその言葉を真面目に聞いていない。
父親に対する愛情とでも思っているように。

この場面の二人の会話の温度差がもどかしい。

その分、後半のクライマックスが心にくるのだけれど。

モンテ・クリスト伯〈4〉 (岩波文庫)

モンテ・クリスト伯〈4〉 (岩波文庫)